先日、埼玉防災学習センターへいった際、気仙沼市にあるリアス・アーク美術館の展示物を見ました。
東日本大震災の被害を伝える展示物なのですが、日頃の生活から震災を思い出すきっかけがなくなっていたので、久々に心揺さぶられました。
と言うことで、折角東北へ行ったのだから『リアス・アーク美術館』へ行ってみることにしました。
リアス・アーク美術館に到着
さすが美術館です。
建物も芸術的!
先端部分の一部床がガラス(アクリル)張りとなっていて、高所恐怖症の方は怖いと思います。
東日本大震災の記録と津波の災害史
有料ですが目的の『東日本大震災の記録と津波の災害史』を見てみます。
美術館の入り口は二階になるのですが、こちらの展示スペースは一階にあります。
階段を降りると受付があり、写真撮影などの説明を受けます。
そう、この展示物については、写真オーケーでSNSやblogなどへの掲載もオッケーとのこと。
展示スペースには沢山の写真と様々な思い出の品物があり、一つ一つに解説が添えられていました。
息子ちゃんが二歳の時に震災が起きました。
さすがに二歳の時の記憶は無いらしく、写真を見てもピンとこないようです。
飾られている写真は津波が襲って来ている際のものではなく、波が引いた後の爪痕についてのものがほとんどです。
津波の写真や映像を知らない人が、波が引いた後の町並みの写真だけ見ても、瓦礫でいっぱいな似たような写真ばかりと感じたようでした。
ただ、大変だなぁとは伝わったようです。
子供には写真より思い出の品々の方がインパクトあったようです。
おじいちゃんから買って貰った自転車がぐちゃぐちゃになったとの解説をしっかりと読んでいました。
学校の机や椅子や文房具やランドセル等…。
自分の持ち物や触れる機会のあるものだと想像しやすいのかな?
こちらも解説をしっかりと読んでいました。
ゲームや塩ビの人形等のおもちゃ達…。
こちらも身近に感じられるようで、興味を引いて解説を読んでいました。
様々な貴重なメッセージも…
被災者や美術館からの様々なメッセージも展示されており、テレビや雑誌等のメディアでは紹介されない本音的なものを感じることができます。
勇気?キレイ事なんかじゃない
「勇気がある」「我慢強い」とか報道されることがありますが、やっぱり違うんだなぁ…って思います。
「やるしかない」なんです!
復旧イメージは仮設住宅だけではわからない
テレビや新聞ではインパクトの大きいものが紹介されますが、そうじゃない方も多い。
仮設住宅に入らず自宅や車で被災後の生活をしている方への差別的な対応もあったとか…。
復旧の遅れとして、長期間の仮設住宅暮らしの映像がテレビや新聞などで報道されることがあります。
しっかりした住居に移った方も新しい環境での暮らしを始めたばかりで、災害前の近所付き合いやコミュニティまでは形成されていないと思う。
町も復旧工事が終わっていない。
現地を見ると仮設住宅以外も内面・外面共に復旧されていないんだなぁと感じた…。
被災地見学は不謹慎?
比べては良くないのかもしれないが、広島の原爆ドームも観光目的で訪れる人が多いと思う。
それこそ学びの一環で修学旅行の訪問先となるケースも多いのでは?
東日本大震災の復旧・復興状況を見ると、まだ受け入れ体制は整っていないと思う。
なので、時期尚早だということもわかっています。
ご遺族や関係者の方はとても嫌だと思います。
が、起きてしまった過去の経験を知識としてインプットする機会をもらい、自身が直面した際に活かさせて欲しいと私は勝手に思う。
備蓄だけが蓄えではない
災害発生時は、渦中にいない世界中の人はテレビなどで様々な情報を詳細に仕入れることができる。
が、問題に直面している方は電話やインターネットも通じず、自らの持つ情報と見える範囲の状況・情報をフル活用して判断・行動しなければならない。
そのためには普段から、情報の蓄えも必要なのかもしれない。
先日会社の防災訓練があったが、参加率は低かったなぁ…。
いざ!って時にパニックにだけはならないで欲しいと切に思う。
インターネットの発展系への期待
高度なデジタル化が進むことで、大容量の情報のやり取りが可能となった。
写真一枚で細かい説明なしで、おおよその状況を伝えることが可能となる。
が、それには設備が使えることが前提である。
技術の発展も大事だが、アナログ的な技術の再整備をしておくと良いのでは?
例えば、無線やモールス信号や狼煙などのインターネットよりはアナログ的技術の方が融通性があるし、有事の際は利用しやすいと思う。
が、ルールなき情報の氾濫が起きれば、インターネットを活用できなかった過去の準備不足と同じことが起こる。
なので、アナログ的技術でいくつかの定型文を発する方法を皆が知っておくと良いのかも知れない…。
ちなみにポケベルが災害に役立つのでは?と様々な自治体でも導入が進められています(東京テレメッセージ株式会社)
新しい技術の開発だけでなく、古い技術でも当時想像もしていなかった使い方や活用しきれなかった技術を考えなおしても良いのかもしれませんね。
是非あると思いますが被災地見学に行きました
被災地支援観光について、美術館での考えにもありました。
これを踏まえた上で、我が家では震災遺構を見学することにしました。
限られた時間なので、広範囲の見学はできませんが、続きは次の備忘にします。
と言うことで、今回はここまで!
コメント